dual use論に関する批判的検討のための理論的視座

研究開発活動に関する「範囲の経済」vs「範囲の不経済」
1.研究開発活動に関する「範囲の経済」的主張としてのdual use論-「一石二鳥」論的主張としてのdual use論
「軍事製品研究」「軍事製品開発」を目的とした研究開発と、「民生製品研究」「民生製品開発」を目的とした研究開発を同時遂行することによる研究開発活動に関する「範囲の経済」効果の追究
一つの研究開発投資による「軍事製品研究開発」と「民生製品研究開発」の同時遂行
 
2.研究開発活動に関する「範囲の不経済」的主張としてのdual use論批判-「二兎を追う者は一兎をも得ず」(虻蜂取らず)論的批判としてのdual use論批判
異なる目的の研究開発を同時遂行することによる時間コスト・投資コストの増大が問題となる。片方だけの目的の研究開発を遂行した方が時間コスト・投資コストを低減できる。
 
 
研究開発・製品開発における「専用」品 vs 「汎用」品

「専用」品のメリット・デメリット-「専用」目的(軍事目的 or 民生目的)に特化・最適化した研究開発・製品開発による相対的differentiationの追究・実現
「汎用」品のメリット・デメリット-「両用」目的(軍事目的 and 民生目的)に配慮した研究開発・製品開発による相対的cost leadershipの追究・実現

1.軍事「専用」研究・軍事「専用」製品-軍事目的に特化=最適化した研究開発・製品開発
2.民生「専用」研究・民生「専用」製品-民生目的に特化=最適化した研究開発・製品開発
3.軍事民生「両用(兼用)」研究・軍事民生「両用(兼用)」製品-軍事目的・民生目的の両方に対応する研究開発・製品開発
 
国家と企業による技術開発投資・研究開発投資・製品開発投資
国家による軍事専用技術開発(専用技術開発)、軍事専用製品開発(専用品型製品開発)
民間企業による軍事専用技術開発(専用技術開発)、軍事専用製品開発(専用品型製品開発)
民間企業による民生専用技術開発(専用技術開発)、民生専用製品開発(専用品型製品開発)

民間企業によるdual use型技術開発・dual use型製品開発

国家による「事後」的dual use型軍事技術開発 — 民生(専用)技術の転用=技術移転としての軍事専用技術開発
国家による「事後」的dual use型民生技術開発 — 軍事(専用)技術の転用=技術移転としての民生専用技術開発

国家による「同時遂行」的dual use型技術開発 — 民生目的にも軍事目的にも同時に利用可能な汎用型技術開発

国家による「事後」的dual use型軍事製品開発 — 民生(専用)技術の転用=技術移転としての軍事専用製品開発
国家による「事後」的dual use型民生製品開発 — 軍事(専用)技術の転用=技術移転としての民生専用製品開発

国家による「同時遂行」的dual use型製品開発 — 民生目的にも軍事目的にも同時に利用可能な汎用型製品開発

民間企業(軍需企業)による「事後」的dual use型軍事技術開発 — 民生(専用)技術の転用=技術移転としての軍事専用技術開発
民間企業(非軍需企業)による「事後」的dual use型民生技術開発 — 軍事(専用)技術の転用=技術移転としての民生専用技術開発

民間企業(軍需企業・非軍需企業)による「同時遂行」的dual use型技術開発 — 民生目的にも軍事目的にも同時に利用可能な汎用型技術開発

民間企業(軍需企業)による「事後」的dual use型軍事技術開発 — 民生(専用)技術の転用=技術移転としての軍事専用技術開発
民間企業(非軍需企業)による「事後」的dual use型民生技術開発 — 軍事(専用)技術の転用=技術移転としての民生専用技術開発

民間企業(軍需企業・非軍需企業)による「同時遂行」的dual use型技術開発 — 民生目的にも軍事目的にも同時に利用可能な汎用型技術開発

カテゴリー: 未分類 パーマリンク