下記グラフの横軸は、イノベーションの採用時期を表し、採用時期が早ければ早いほどイノベーション度(innovativeness)が高いとされている。
そのため日本の通常の偏差値グラフとは異なり、イノベーション度(innovativeness)に関わる偏差値が高いほど左側に来ることになる。sdはstandard deviation(標準偏差)である。
平均から標準偏差の2倍以上ずれた集団、すなわち、偏差値70以上の集団がInnovators(イノベーター)である。
以下、イノベーション度の偏差値60以上の集団がEarly Adopters(初期採用者)、イノベーション度の偏差値50~60の集団がEarly Majority(前期多数採用者)、イノベーション度の偏差値40~50の集団がLate Majority(後期多数採用者)、イノベーション度の偏差値40以下の集団がLaggards(採用遅滞者)である。
p.77
Rogersのイノベーション普及モデルにおける「イノベーションの採用時期が正規分布する」という仮説は、下記の日本における家庭用VTR製品の社会的普及や、レンタルビデオ店舗数の推移グラフなどと一致している。
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日本における家庭用VTRの普及とRogersの普及曲線の比較 [出典]井庭崇ほか(2001) p.77の図4、家庭用VTRの普及率のデータの出典は 経済企画庁の「消費動向調査」1982-1996] |
日本におけるレンタルビデオ店舗数の推移とRogersの普及曲線の比較 井庭崇ほか(2001) p.78の図5 [店舗数の推移データの出典は電通総研(1996)『情報メディア白書1996』] |
Robinson, L. (2009) A summary of Diffusion of Innovations
https://www.enablingchange.com.au/Summary_Diffusion_Theory.pdf
「イノベーター理論」マーケティング用語集、J-marketing.net
http://www.jmrlsi.co.jp/knowledge/yougo/my02/my0219.html